Daily Archives: 2013年12月20日

ワタシクリエイト 光畑由佳さん

ワタシクリエイト,

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ちょうど社会人になった頃だったと思います。
10年近く前、「子連れ出勤」の映像をニュースで見て、衝撃を受けた事を今でも鮮明に覚えています。
巡り巡って今、ワタシクリエイトをコンセプトに掲げアトリアを運営していくにあたり
あの時のあの映像が少なからず影響していたのであれば、今回の取材はこれもまた運命づけられていたご縁だとおもいたいのです。

PROFILE Mo-House代表/NPO法人子連れスタイル推進協会 代表理事 光畑由佳
倉敷出身。お茶の水女子大学被服学科を卒業後、(株)パルコでの美術企画、建築関係の編集者を経て、1997年の2人目の出産後、電車の中での授乳体験を機に、「産後の新しいライフスタイル」を提案するため授乳服の製作を開始。
「いいお産の日」(茨城、青山)の開催や自宅サロン等も通し、お産・おっぱいをサポートする「モーハウス」の活動を始める。ここで始めた「子連れ出勤」を、古くて新しいワークスタイルとして、青山ショップや百貨店でも実践中。女性、企業、学生に向けての講演も多数。 
2012年3月に本拠地つくばの事務所移転に併せて、子育てをする母親だけでなく、幅広い世代の女性、男性、様々な人が集い、つながり、新しいムーブメントが生み出す場としての「mo-baco」をオープンさせた。
子連れスタイルで子育てと社会を結びつけ、多様な生き方や育て方、働き方を提案する「子連れスタイル推進協会」や、母乳生活全般の研究活動を行う「快適母乳生活研究所」の立ち上げ、その代表を務める。三児の母。趣味はお産・おっぱい・建築。

光畑さんご自身のワタシクリエイトについてお話をうかがいました

Atlya (以下A): 授乳服のパイオニアというイメージの光畑さんご自身はやはり服飾の勉強をされていたのでしょうか?
光畑(以下M):いえ、服飾デザインというよりも、快適性や物理のほうで衣類の研究をしていました。

A:そして大学卒業後はどういった職種へ就職されたのでしょう?
M:パルコの美術企画している部署への配属でした。
そこでは、展覧会の企画の仕事をしていました、当時は終電で帰るような日々でしたから
当然、結婚はともかく出産した後は仕事は続けられないなぁと考えていました。
結婚を機に 東京を離れることになりました。
それでも、東京と連絡をとりながら仕事ができるように自宅でも続けることが可能な編集の仕事で
自分自身興味関心の高かった建築業界の編集の仕事をさせていただくようになりました。
東京へも月に何度か打ち合わせにくるような生活をしていましたね。

A:すでに今を想定されていたかのような結婚後の転職も戦略的なように感じられますが?
M:いえいえ、当時はその時その時で、目の前の課題を解決するという感じで
どうしたら自分のイメージに近い仕事ができるかをただ、考えていただけです。
でも今から思えば、こうして起業して仕事をすることに関して、学生時代のバイト先や、就職先で
学んだ事が多く、環境にも恵まれていたところはあると思います。

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A:いつ頃から授乳服のお仕事をされるようになったのでしょうか?
M:仕事は深夜に作業をしたりと、不規則な生活をしていたので、
妊娠中に体調を壊して入院し、仕事をやむをえずお休みする期間がありました。
ですが、自宅の建築物が話題になり、退院後すぐに、TV取材の対応におわれている中で、
自然と仕事復帰していきました。
授乳服を考えるきっかけは、移動中、電車内で授乳せざるを得ないという強烈な体験から
「もっと便利な道具があれば解決することじゃないかな?」と思ったのがきっかけです。

A:当初、ご自身で授乳服を作られたのでしょうか?
M:私はディレクションに徹しました。
当時はまだ縫製工場などが日本にもたくさんあり、ちょうど中国等へ製造を移行していっていく過渡期の時代で
閉鎖する工場が、つくば近辺にもあったんですね。
そういう工場で働いていた方などに出会い、協力してもらいながら授乳服を形にしていきました。

A:そこから順調にこれまでこられたのでしょうか?
M:いえいえ、当初は全く売れませんでしたよ。
なぜなら、今でも根深い話だとおもいますが、お母さんって自分の事は本当に後回し。
授乳のための洋服をあらたに購入することが「贅沢」だと考えていらっしゃいます。
店頭でも購入に背中を押してくれるお母様やご主人様がいて、ようやく「じゃあ買おうかしら」という感覚なんですよ。
女性は子育てがはじまると、自分のことには「諦め」が多くはたらきます、意識の問題は根深いです。だから当初はなかなか売れませんでした。

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A:それでも、ここまで広まっているということは,その後どういったところで販売し、PRなどされていかれたのですか?
M:自宅を開放してサロンを開いたり、実際に授乳している姿を見てもらう「授乳ショー」などイベントを行い、必要性を見て分かってもらうようにしました。産休中の産婦人科の先生にも出てもらったりしながら、共感してもらってじわりじわり口コミで広がり、マスコミにも取り上げられるようになりました。また、活動当初からカタログによる通販を始め、ホームページも翌年には開設していました。
周りのママがお手伝いをしてくださっていたので当然、子供をつれて仕事をしている環境になり、
それが子連れ出勤の始まりだったんです。
目の前の問題を解決していくために、その経験が知恵になった結果だと思っています。

A:子連れ出勤で仕事に集中できるのかな?と一番始めに疑問があったのですが。
そうですよね。でも、仕事を優先させるためにも子供を優先するんです。
A:え?
おっぱい(母乳)が欲しい時はお母さんもわかるもので、泣く前に、おっぱい(母乳)を与えるし、あやす。そうすると、子供も仕事場が居心地が良い場所と認識しはじめるんですよ。
実は子連れ出勤は合理的な働き方と言えると、見学にこられた皆様にもおっしゃっていただいています。

A:前例があまり無い、この子連れ出勤スタイル。光畑さんご自身の経験のアーカイブがコンサルティングのお仕事につながっていかれたのですね。
M:子連れ出勤を導入したい企業、団体様等に講演やコンサルティングのお仕事もさせていただいています。
また建築の方も今でも時折、専門学校で講師をさせていただいています。

mitsue006A:今後の活動にも大注目ですがお力を入れていらっしゃることは?
M:全部ですけれど、新しくNPO法人をたちあげましたね。子育てと社会が共存する環境「子連れスタイル」を提案する特定非営利活動法人です。
総理官邸のホームページにもモーハウスの授乳服が掲載されています。
これから女性の社会進出を支援できるよう活動を続けていきます!

A:私のように、仕事も、プライベ−トも諦めたくない女性に勇気をあたえてください!今日はありがとうございました!!

取材を終えて ある特定の女性にターゲットを絞ったお仕事が、今や、社会の問題解決にまで影響を与えている、モーハウス 光畑さん。合理的な子連れ出勤には目から鱗!これからの時代に、不可欠な女性の社会進出について、今後もアトリアへのご指導もしていただけると嬉しいな!