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2015 6月 22 | Atlya

Daily Archives: 2015年6月22日

【ワタシクリエイトトークッセッション】ー地域ぐるみの子育てを考えるーイベントレポート

Atlya BLOG,

トーク3

5月30日の土曜日、テシゴトマルシェvol.2ワタシクリエイトトークセッションが開催されました。「地域ぐるみで子育てを考える」と題して、まちの保育園を運営するナチュラルスマイルジャパン代表の松本理寿輝さんとシブヤ大学学長の左京泰明さんをゲストにお迎えし、地域に開かれた場所について、子どもの教育について参加者のみなさんと一緒に考えました。

松本さんと左京さんの自己紹介後に、Atlya主宰の井尾からキッズスペースが出来上がった新しいhutte Atlyaの展望についてゲストのお二人と参加者の方に向けてプレゼンテーション。更にそこからアトリアからのご質問に答えていただく形でトークセッションが進みました。

talk02

アトリアからお二人への質問

Qもともと、「新しい価値創造を目指したい」というお考えがあって誕生した事業なのですか?

左京:大学卒業後に商社に勤務していましたが、入社3年目くらいで20年、30年先の姿が想像できる環境でした。その時にNPOという組織を知り、すごく心がときめきました。自治体の遊休資産が問題化されていることもあり、その場所を活用できて且つ生涯学習ができる場を作ろうと思い、はじめは区の取り組みとしてシブヤ大学を立ち上げました。

松本:大学時代に自分にとって「価値創造」って何だろう?って疑問になっていて、そんな時、児童養護施設でボランティアをしました。そこでは、ひどい経験をした子ども達が逞しく前向きに明るく生きていて、とても衝撃を受けました。そのときに、子どものパワーに魅了され、一緒にいたいと思いました。0〜6歳の経験でその人の一生が決まる大切な時期に、保育園と幼稚園のダブルスタンダーになっている国でいいのか?と疑問を持ったことをきっかに、だったら自分で理想とする保育園を作ろうと思いました。
新しいことをやりたいというよりは、自分の理想を求めながらどうやって飯を食えるか、どう事業として成り立たせていけるのかを悶々を考えながらやり続けてきて今に至ります。

Qすぐに、共感を得られなかったりした場合・・・お二人が実践したアイデアがあれば教えてください。

左京:前提条件として、すべてのひとに共感されるアイデアはこの世に存在しません。すべての人に共感されようと思うととてもしんどい。新しいことを始めようとしたときに、必ずいいねと共感してくれる人がいるので、まずはその人に対して何かを提供してみて、意見をもらって徐々に広げていけばいいと思います。

松本:そもそも誰に共感してもらいたいのか?を考える必要があると思います。facebookもいいのですが、自分の友達全員に「いいね!」してもらうよりも、飲み屋で知り合ったビジネスの重鎮に「いいね」と言ってもらった方が心強い。すべてのひとに共感を得ようと思うとアプローチそのものを考えていかないといけないから疲れてしまいますよ。
(hutte Atlyaについて)子どもと一緒に働きたいと思ったら、そこに精通した人にどうしたら共感されるのか?を考えて行動すればいいのでは?

井尾 私自身、マイノリティーな生き方をしていると思っていたし、それで良いと思っていたけそ、多くの人に受け入れられようとしちゃっていました。反省して、誰に共感を得たいかをぶらさずに進めてみます!

Q区の性質によって新しいこと、仕掛けやすい地域など、あると思いますか?

左京:渋谷区は比較的若い人が多いので、他の区に比べると新しいことは取り組みやすいと思います。新しいことをするにはよそ者、若者、馬鹿者が必要だと言われていて、渋谷はまさにそんな人たちが多い町。都市とは新しい文化を生み出していくところで、セクシャルパートナーシップは渋谷だから成り立っているのではないでしょうか?

松本:保育園の政策は国が定めているので一緒ですが、エリアによっては小規模保育、大規模保育園など多少の違いはあります。それよりも、区長や担当者が理解者かどうかで大きく変わってきます。その人たちにどうやって共感してもらうかが大事。普通はカフェ付きの保育園なんて「危ないですね」で即却下。でも。担当者が理解のある方であれば、知識や経験を活かしたアドバイスをもらうことができます。

Qおじいちゃんおばあちゃん世代にも関わってもらいたい!!お二人なら、何を仕掛けますか?

左京:例えばある地域で新しいイベントを企画して理解や参加を促そうとした場合、たいていは地域会や町内会などに受け入れられません。地元の人はやらなければいけないことがたくさんあるんです。町内会でいくつもの役を引き受けてしまっているお年寄りがいたり…。新しい提案をするときには、こちらが話すよりも相手の意見を聞いた方がいいです。我々も始めて3年目くらいまでは町の人に関心を持ってもらえませんでした。それでもゴミ拾いなどの活動を続けていくと、4年目くらいには声がかかって、5年目になると飲み会に呼ばれる、みたいな感じで距離が縮まってきます。

松本:おじいちゃんおばあちゃんにもハッピーなことが必要です。2:6:2の法則というのがあって、2割は強烈に支持してくれる、2割は強烈に反発する、残りの6はどちらでもない。何かアクションをするときには支持してくれる2割を探していけばいいんです。その2割を探すためにはたくさんの人に会っていく必要がありますが。

井尾:私達も代々木上原にきて、まだ半年少しです。人間関係は時間のかかるものですね。しっかり根ざしていけるように頑張ります!

talk03

教えて左京さん!

Q稼働率の低い施設などもキャンパスに!!その成果として良い事例などあれば教えてください。
ボランティアの方の活躍・・・参加されるモチベーションはどこにありますか?

左京:シブヤ大学立ち上げの際、柳内道彦さんが手伝ってくださったんです。そのときに「no music no life」の広告秘話を聞きました。広告に出るミュージシャンに会いたい人を聞いて、何が何でも連れて来た。カメラマンにはこれだけの撮影をしたら素晴らしい作品集ができるとお願いしたそうです。
人は対価をお金ととらえがちだけど、実はお金だけではありません。日中あまりお客さんがいないカフェをシブヤ大学の教室をして使ってもらえればオーナーさんは嬉しい、町づくりをしてみたい人が学びに来る、OBOG訪問だけではわからない社会を知るためなど。モチベーションは人それぞれなので個別のマッチングが必要です。

教えて松本さん!

Qまちの保育園「コミュニティコーディネーター」の役割を教えてください

ここでは、実際にまちの保育園 吉祥寺でコミュニティーコーディネーターとして活躍されている中西さんにご登場いただきました。

中西:保育園は子どもが中心です。まずは子どもと接して、子どもと遊んで、子どもを理解することに努めます。そして、保護者の方とお話をして子育てについてどう思っているのかを聞いたり、徐々に回りの大人たちとの関わりを増やしていくようにしています。
今は、お迎えの時に保護者の方にカフェに寄っていただいて、お茶を飲みながら子育ての悩みを聞いたりしています。保護者の方は地域に詳しいので、そこで私たちのことを知ってもらうことが大事だと思っています。

talk01

参加者の方からお二人に質問してみませんか!?

ということで、ここからは参加者の方からのご質問です。

Qシブヤ大学の全国展開するきっかけは?

左京:地方から自費でボランティア活動のために来る方がいて、その活動を応援するために地方にも作りました。成果を出している地域の施策を他の地域で横展開できる助成金がありますので、それを使って広げています。私たちはオープンソースが基本なので、何でも使ってください持っていってくださいというスタンスです。

Q今後も保育園を増やす予定はありますか?

松本:新設の法人が新しい保育園を作るのことは難しいです。六本木も吉祥寺もデベロッパーさんと地主さんから声をかけていただいて、ご縁があって作りました。
直営の保育園は、小竹向原、六本木、吉祥寺の3つだけにして、今後は別の法人や行政がまちの保育園のやり方で保育園を作ってくれる、アライアンス先を増やしていく予定です。

最後に・・・

Q将来の展望を少し聞かせてください。

左京:シブヤ大学は、自分が一人目の生徒になって授業を考えてみることをポリシーとしています。流行っているからなどで授業は作らない。まだまだ授業数は足りていないと思います。99%がボランティアのメンバーなのでメンバーの流動性が高く、人を集めることは常にやっていかなといけません。オリンピックが決まったからインバウンド対応をどうするかなど、シブヤ大学の役割が求められて来ています。活動をデザインできる人はそんなにたくさんはいませんし、町づくりの分野では期待もされている。今後ますます力を入れていきたいです。

松本:町づくりは終わりがありません。取り組みをしてみたいと思う地域とアライアンスで手を組むことで、まちほ保育園の仕組みを標準化して広げていきたいと考えています。子どもたちの育ちの場面を考えても、ずっと同じ教師に教わることが本当に良いことなのか?いろいろな教師の目で見てその子の可能性を広げてあげることも必要では?と考えます。ものごとがわかるというは、いかに多くの視点で語れるかだとすると、町の保育園をたくさん運営することによって、保育の場でいろいろなことが見えてくると思うので、アライアンスで「まち保育園」をたくさん増やしていきたいです。

井尾:本日はありがとうございました。今日ご来場いただいた方は色んな立場で活躍されていると思います、保育、渋谷という目線以外に、お二人の生き様から何か感じ取れるものがあったかと思います、皆さまのお役に少しでも立てていたら幸いです!

参加者の方からは「カンブリア宮殿」を見ているようだという感想が出るほど、お二人の情熱や苦労が伝わる、ともて有意義な時間でした。松本さんや左京さんのように、私たちも自らが良いと思うことを貫いて、自分や身近な人たちをもっとハッピーにしたいと思いました。